【論文翻訳】二次速攻の形と練習方法について

extended fast break(全て二次速攻と訳しました)についての記事がありました。

ワンマン速攻ではないが、セットOFでもない攻め方であり、またボールを素早く敵陣まで運ぶというのも二次速攻と同じですが、「ボールを前線まで運んだら、extended fast breakを仕掛けます」といった意味合いの記述がみられました。

通常、二次速攻と言われると相手OFが終わった直後、6人の選手が位置取りしてGKがパスを出すところからもう「二次速攻」である、という気がしていたのですが、extended fast breakという概念では、ボール運びフェーズと分けて理解されているのかもしれません。

ボール運びフェーズでゴールを狙える位置まで来たらそこからextended fast breakとして本気で攻める、という整理の気がします。

(意表をついて攻めるものである、という話もありました)

緩急、メリハリ、という意味では、たしかにボール運びフェーズとextended fast breakフェーズを分けて考えた方が有効かもしれません。またボール運びフェーズでは素早く運ぶことに集中し、10〜11m手前くはいからextended fast breakとして攻めることに集中する、とした方が選手も動きやすいのかもしれませんね。

ただ日本的な、二次速攻は確かに選手の意識が間延びしてしまう、メリハリをつけて攻めに切り替えるタイミングが自分たちもわからなくなる、という懸念はあるものの、相手OFが終わった瞬間から二次速攻と理解した方が、戦術幅は広がりそうではあります。

本文中ではほぼ同じものとして全て二次速攻という訳を当てていますが、そのあたりも念頭において読む必要があります。

また、二次速攻でDFからOFへ移行するポジションですが、基本的にDFの位置取りよりも本来のポジションを優先しているような印象です。場合によってはOFのポジションありきでDF位置も決めています。6:0で3枚目を守っているPVは真っ先にPVに入ることになってましたし、PVは5:1や3:2:1のトップを守る想定になっていました。

 

(元記事→https://members.ehf.eu/community/activities/download.ashx?reason=ehfcanFile&id=1861

 

〜〜〜以下、論文翻訳〜〜〜〜

 

様々なDFシステムからの速攻の展開方法


速攻でのシュート成功率が上がっているため、様々なDFシステムから速攻を展開することはハンドボールの重要な要素となっています。速攻は現代ハンドボールにおいて、どの攻撃においても起点となるべきものです。速攻は、フリースロー、サイドスロー、GKスローなどの攻撃側のミスの後や、シュートブロック、キーパーのセーブの後など、ボールを奪ったところから始まります。近年では、速攻とセットOFの中間フェーズとして「extended fast break(二次速攻)」が発展してきました。二次速攻とは、DFが既に戻り切っているもののまだDFシステムの形を作りきれていない状態のときの、OF側が速攻で攻め切れなかった(シュートできる可能性がなくなった)後の攻撃側の個人、複数、チーム全体での動きのことを指します。この場合にOF側は、まだ形を作れておらずチーム内の連携も取れていないDFを驚かせることができます。さらに言えば、二次速攻は速攻とセットOF両方の特徴を持った、複合的な攻めの形ということです。リスタートについてのルール変更の結果、速攻は得点された直後にも行うかことが可能になりました。近年の速攻を主体とした試合の急速な発展は、速攻が最も簡単で素早く得点できるポジションまでたどり着く方法であるというのが理由です。ゴール成功率は、セットOFよりも速攻の方が高くなります。


速攻のいくつかの型

DFがボールを奪ったとはっきりわかる前に1~2人の選手が飛び出す方法

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図1:1~2人の飛び出しからの速攻


チーム(複数人ないしチーム全体)での速攻では、以下が必要になります。
  • DFのプレー位置から速攻に走る正確なルート。多くの強豪チームは、様々な場面でボールを奪った後に、どのようにDFから速攻に展開していくかの明確なルールを持っています。通常、浅いDFシステム(6:0など)から最初に飛び出すプレーヤーは、左右の1枚目になります(図2A)。一方深いDFシステム(3:2:1など)の場合、トップや両2枚目のように、より前方に位置している選手が最初に飛び出すことになります(図3)。
  • 残った選手たちは、ボールを素早くかつ安全に相手陣内まで運ぶ役割を持ちます。5:1のようなゾーンDFでも同様です(図4)。

 

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図2AおよびB:6:0DFでの、DFから速攻へ移行する際の走る軌跡とボールを相手陣内へ運ぶ方法および二次速攻を仕掛ける際のOF位置

 

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図3:3:2:1DFでの、DFから速攻へ移行する際の走る軌跡とボールを相手陣内へ運ぶ方法および二次速攻を仕掛ける際のOF位置

 

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図4:5:1DFでの、DFから速攻へ移行する際の走る軌跡とボールを相手陣内へ運ぶ方法および二次速攻を仕掛ける際のOF位置

 

  • 各システムは、全ての選手が良いチームワークで上手に展開するのをタイミングよく行い、コート上を縦横に広く使う必要があります(コート内の空間的なバランスが取れている)。良いチームはOF時の正しい動きというものが確立されており、それら連携の共通認識がきちんと共有されています。
  • 状況、特に相手チームがゾーンDFに戻る状況に応じて、二次速攻の原理を確立すること。例えば、相手側の攻撃を完了した選手が戻りが遅れた場面(図5のとおり)でのスペースの活用や、同様に相手のOF専門選手とDF専門選手の交替で生まれるスペースも活用すべきです。

 

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図5:相手のシュートした選手がまだ戻りきれておらず、数的有利ができた場面でのコート上の空いたスペースの使い方。


速攻を含めた試合のどの場面でも、選手らは深い知識と、チームワークを高い水準にするための練習をしなければなりません。

通常、DFは戻って速攻を防ぐ(もし相手が速攻を仕掛けてきている場合)場面と、DFの形を作って守る場面に分けられます。コートの反対側から自陣に戻りつつ速攻を守ろうとする場面では、DF選手らは相手選手個々人に張り付くようにマークします。選手らの狙いは、できるだけ早くゾーンDFの形を構築し、機能させることです。しばしば、両方の種類の戻り方がみられます、何人かの選手が素早くゾーンDFを構築しに自陣に戻り、一方で1~2人の選手は速攻が展開されることを防ぐため、速攻を遅らせ連携を妨害(パスを妨害)しようと、相手OFを抑えにいきます。

 

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図6:本来の6:0DFの位置に戻る(図6A)。相手の速攻の展開を防ぐためコート上のどの場所でもマンツーマンを行う(図6B)


監督らは、指導や練習を行うときには上記の事実を考慮する必要があります。速攻の練習は、速攻の実施に特に必要となる耐久力の観点から重要になります。

この章の目的は、シュートの後、GKがスローインをする場面から速攻への移行のルールを説明するものです。この章の多くの部分が速攻の指導と練習に関係しています。最初のボールスローインに関わる基礎的な問題についても論じられるでしょう。

GKはシュートをセーブしたのち、ボールをキャッチしたりボールがゴールラインを割っていれば、GKスローを行います。どちらの場合も、GKは以下のいくつかのルールを考慮しつつ、できるだけ早くスローインを行う必要があります。

  • GKはコート全体を見渡せる広い視野を持ち、試合を再開する上でどの選手が良い位置取りをしているかに応じて、どの選手にもパスを出せるようにしておく必要があります。ゴールエリア内では、コート全体をよく見渡せ、かつスローインしやすい位置取りをしなくてはなりません。また、相手選手にパスカットされたり視界を妨げられたりしないよう、ゴールラインからは十分に離れた立つようにします。
  • ゆえに、GKは速攻の戦術的可能性をよく理解しておく必要があります。GKが適切なパスを出せれば、チームが速攻を仕掛ける助けになります。当然、最初のパスの選択肢としては最も遠くにおり、ワンマン速攻ができる選手(WPやPV)へのロングパスとなります。そのようなパスを出す場合は、戻っている相手選手と相手GKの位置(GKエリアを離れてパスカットに出てこないか)をよく考慮しながら、コントロールの良いパスを出す必要があります。ロングパスを出すリスクとコート上の状況とを天秤にかけて良い判断をしなくてはなりません。


練習方法

図を用いて練習方法の詳細を説明します。


練習1:2人がペアになり、1人の選手がRBの攻撃位置につき、もう1人の選手がLWの位置につきます。他の選手はボールを持って6mに沿って立ち、先頭の選手から左2枚目の位置に入ります。左2枚目に入った選手は(9mまで出て戻る動きをした後で)GKにパスして自分は半円を描くように動き、コート上で広がった位置に位置どります。GKは再度左2枚目に入っていた選手にパスを返し、その選手は即座にRBにパスを出します。RBはコートの真ん中あたりに向かって半円を描きながら走りつつボールを受け取ります。さらにRBはLWに対角線上となるパスを出し、LWはパスを受けそのままシュートをします。どの選手も、パスを出した後はその方向へ走りますので、パスを受け取った選手の位置に自分が入るような動きになります。LWはシュートの後、コートの反対側の6mに沿ってボールを持って立っている選手の列に走って戻ります。この練習はポジションをLBとREに入れ替えても行うことができます(図7のとおり)。選手に正しい動きを身につけさせる手助けとして、コート上にコーンを置くのもよい指導方法となります。

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図7


練習2:2人の選手が6mライン沿いに左右に広がってボールを持って立ち、他の2人の選手がコートの中盤あたりで左右に立ち(速攻に飛び出したLWとRWあたりの位置)、さらに2人の選手がコートの反対側でLWとRWのポジションに入ります。ボールを持った選手はGKにパスを出し、リターンを受け取とります。次に、コートの中盤で対角線上におり半円を描く動きでボールを受け取りにきている選手にパスを出し、出した選手はプレー開始位置の反対側の列に入ります。中盤でパスを受けた選手は走りながら対角線上のWPにパスを出し、パスを受けたWPはシュートします。中盤でパスを出した選手とシュートしたWPは左右逆の列に入ります(図8A)。この練習のバリュエーションとして、パスを出した選手がそのままパスを受けた選手がいたポジションまで走り、そこの列に入るというのもあります(図8A)。

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図8


練習3:左右2枚目と左の3枚目の3人の選手が6m沿いに立ちます。左2枚目の選手がGKにパスしたのち、3人の選手はコート上に広がります。GKは特定の選手にパスをし、その選手は対角線上にRBの位置に入った選手にパスをします。CBに入った選手(ボールを受け取った左2枚目の選手)は2つの選択肢があります。

  • 方向転換しLBの位置に入り、一方でLBの位置に入った選手がコート中央に走りこんでRBからボールを受け、二次速攻を仕掛ける(図9Aのとおり)。
  • ボールを持ったRBの裏を走り、RBとクロスしたLBと連携する(図9Bのとおり)。

CBの第3の可能性は、RBへのパスフェイントから自分でボールを運び、LBとRBはそれに追随することです。攻撃が仕掛けられるところまできたら、二次速攻を仕掛けます(図9Cのとおり)。

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図9


練習4:練習3に似ていますが、GKからの最初のパスは、半円を描いてゴール側に戻ってくるLBないしRBに出します。パスを受けるはずだった選手は、LBないしRBの空いたポジションに入ります。この状況は、もし相手チームが1人目のパスの受け手(大抵CB)をマンツーマンでキツくマークにきた場合に、LBないしRBがCBの役割を担うことを想定してます。

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図10


練習5:ここまでの練習同様、3人の選手が6m沿いに立ちます。さらに2人のDF選手がセンターラインから3m程度離れたところの相手側コートに立ちます。指導者は6~8秒ボールを持ってDFを動かし、その後GKにパスします。これが速攻の合図になり、同時にDF選手はセンターラインまで走ってから自陣の守りにつきます。OF側はこれまで練習した速攻のどれか1つの形をつくり、3:2の状態で二次速攻を行います。この3人は固定で練習を行うか、もしくは2人を指導役として固定してもう1人の二次速攻練習を手助けさせるのがよいです。

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図11


練習6:DFは数的不利な状況であるかのようにピストンの動きでOFを守ります。6~8秒後、シュートを打ち即座に自陣まで戻ります。DF側は速攻の形を作り、3:3の状態での二次速攻を試みます。

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図12


練習7:この練習は6人全員が対象です。指導者は6~8秒の間DFを動かしてDFの形が様々に変わるようにし、その後ボールをGKにパスします。これを合図としてDFは速攻に飛び出し、これまでの練習で学んだ連携を駆使して速攻を形作ります。

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図13


練習8:6人の選手が休みなく続けて6回の速攻を行います。速攻は2つのパートに分けられます。GKは最初のボールをパスし、受け取った選手は最も遠くにいる両WPかPVのうちの誰かにパスし、もらった選手はシュートします。その後すぐにGKが2つ目のボールをコートに入れ、全ての選手は二次速攻の形に移行してシュートまで二次速攻を行います。

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図14


練習9:全てのOFとDFが規定の位置につきます。OFは事前に決めていた連携を実行してシュートまで行います。DFはそのシュートが決まっても決まらなくても、速攻を仕掛けてシュートまで行います。最初にOFとしてシュートをした選手は何か決まったことをする(ジャンプや腕立て伏せ)こととし、速攻を仕掛ける方は数的優位な状況になります。この練習は様々なゾーンDFのフォーメーションから行うことができます。


練習10:速攻をするように仕向けられたルールでの試合を行います。片方のチームはセットOFでの得点のみが認められます(仕掛けることができるのは1度の攻めにつき2~3回まで)。攻撃完了後は、相手の速攻を防ぎます。もう片方のチームはゾーンDFをし、速攻での得点を狙います。もしセットOFをするチームが得点した場合、速攻をするチームは速攻の代わりに素早いリスタートを仕掛けます。所定の時間経過後、チームの役割を交換します。


まとめ

様々な速攻の形は全てのハンドボールチームの攻撃に非常に重要な要素となります。試合の中で速攻の良し悪しを決める要因はいくつかあります。技術的、戦術的、肉体的によく鍛えられていることは、全てのプレーを早いスピードで行い、DFに立ち向かうために非常に重要です。ハンドボール選手は非常に高い負荷に晒されますので、効果的で正確な速攻ができるような体づくりが必要です。この論文では、今日多くのチームが取り入れている、得点されたあとに非常に素早いスローインから行う速攻については述べていません。そのような速攻についても機能させるためのルールがあり、また戦術的な準備が必要になります。

格上の相手と戦う〜DF戦術〜

格上の相手と戦うためDF戦術の基本思想は以下のようなものです。(普通にDFする場合も言えることですが)

  • 臨機応変な対応には限界があるので、ある程度ルールに沿って動く
  • 基本的には守れない、なので抜かれてokとする。ただし抜かれる方向だけは限定してカバーで抑える。極論、DFは1:1の場面で相手がステップを踏んだ瞬間に抜かせないと決めた方向に勘で動くくらいのイメージ
  • なるべく相手のOFを乱すようにして、できればパスミス、シュートミスを誘う
  • 全ての DFの場面を通して、ワンマン速攻を狙っていく(特に1枚目、2枚目)

 

まず基本の形ですが、6:0をベースにして3枚目はCBに積極的に牽制をかけてボールをテンポよく繋がせないようにします。また2枚目は高めに出てサイド側に抜かせるようにし、抜かせたBPに対しては3枚目がカバーします。

以下で具体的にボールがサイドから動くたびに各ポジションがどのように対応するか解説していきます。

 

相手ポストが3枚目の間にいるとき

1、ボールがLWにあるとき

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  • 1枚目はボールを持ったWPをマークします。BP側に抜かせてはいけません。
  • ボール側の2枚目はBPの攻めに備えて少し上がります。
  • ボール側でない方の3枚目はCBへの牽制のため上がり始めます。

 

2、ボールがLBに渡る
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  • 2枚目が高めで当たります。
  • 左3枚目がCBに牽制して出ます。カットする必要はありませんが、CBがLBからのパスを受けるために下がらざるを得ないように仕向けます。CBを13〜14mまで下がらせるようなイメージです。

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  • また、このとき2枚目は絶対にCB側(イン側)へ抜かれないようにします。

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  • LBがアウト側に抜いてきたら、2枚目は下がってポストをカバーし、右の3枚目が2枚目の裏を通ってアウト側に移動、LBをマークします。
  • カバーでLBに着く3枚目は、相手がカットイン狙いで思い切り突っ込んできたらOFチャージを狙いましょう。相手が打ってくる場合、間に合えば前に出てシュート腕を抑えます。間に合わない場合はシュートブロックをします。

 

3、ボールがCBに渡る

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  • LBからパスが出た時点で、牽制に出てきた左3枚目は8〜9mあたりまで下がります。
  • 牽制の効果でCBはパスを受けた時点でDFから遠すぎるため、攻撃を継続できません。

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  • もしドリブルで攻めてきた場合、そのまま左3枚目が9~10mあたりに残って対応します。
  • 左3枚目はCBをLB側(OFのパス回しの方向と反対側)に抜かせます。RB側には行かせてはいけません。

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  • 抜かれる前提で、右2枚目がカバーに入ります。

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  • CBが右2枚目を引きつけてLBにパスを出した場合、右3枚目がカバーに入り、右2枚目は下がってPVをカバーします。

 

4、RBにボールが渡る

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  • CBからRBにパスが出たら、左2枚目は出来るだけ高い位置で1:1の勝負をするようにします。(左3枚目がカバーに戻る時間が必要なため)

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  • 右2枚目はWP側に抜かせるようにし、CB側へは抜かせません。

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  • 左3枚目はWP側に抜いたRBのカバーに入ります。RBが突っ込んで来るようならOFチャージを狙い、ミドルシュートを打ってきたらシュートの腕を抑えます。間に合わなければシュートブロックをします。


5、RWにボールが渡る

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  • 左1枚目がマークし、RB側へは行かせないようにします。
  • 右3枚目はCBへの牽制の準備をします。

クロスをしてきた場合

マークチェンジで対応します。

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  • この場面ではRBがCBに、CBがRBに入ります。
  • RBをマークしていた左2枚目は、RBの位置に入ってきたCBをマークします。
  • 抜かせる方向などはRBをマークしていたときと変わりません。


以上を逆回しにすればRW→RB→CB→LB→LWのボール回しに対応した動きになります。


PVが3枚目と2枚目の間にいる場面

(ここでは左3枚目と2枚目の間にいる場面を想定してます)


1、LWがボールを持った場面

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  • PVが両3枚目の間にいるときとほぼ同じです。
  • 1枚目はボールを持ったWPをマークします。BP側に抜かせてはいけません。
  • ボール側の2枚目はBPの攻めに備えて少し上がります。
  • ボール側でない方の3枚目はCBへの牽制のため上がり始めます。


2、LBがボールを持った場面

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  • PVが両3枚目の間にいるときとほぼ同じです。
  • 2枚目が高めで当たります。
  • 左3枚目がCBに牽制して出ます。カットする必要はありませんが、CBがLBからのパスを受けるために下がらざるを得ないように仕向けます。CBを13〜14mまで下がらせるようなイメージです。
  • また、このとき2枚目は絶対にCB側(イン側)へ抜かれないようにします。
  • LBがアウト側に抜いてきたら、2枚目は下がってポストをカバーし、右の3枚目が2枚目の裏を通ってアウト側に移動、LBをマークします。
  • カバーでLBに着く3枚目は、相手がカットイン狙いで思い切り突っ込んできたらOFチャージを狙いましょう。相手が打ってくる場合、間に合えば前に出てシュート腕を抑えます。間に合わない場合はシュートブロックをします。
  • 左2枚目はPVへのパスコースを潰します。


3、CBがボールを持った場面

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  • PVが両3枚目の間にいるときとほぼ同じです。
  • LBからパスが出た時点で、牽制に出てきた左3枚目は8〜9mあたりまで下がります。
  • 牽制の効果でCBはパスを受けた時点でDFから遠すぎるため、攻撃を継続できません。
  • もしドリブルで攻めてきた場合、そのまま左3枚目が9~10mあたりに残って対応します。
  • 左3枚目はCBをLB側(OFのパス回しの方向と反対側)に抜かせます。RB側には行かせてはいけません。
  • 抜かれる前提で、右2枚目がカバーに入ります。
  • CBが右2枚目を引きつけてLBにパスを出した場合、右3枚目がカバーに入り、右2枚目は下がってPVをカバーします。


4、RBがボールを持った場面

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  • 抜かせる方向はWP側で左3枚目がカバーし左2枚目が下がってPVへのパスを防ぐのはこれまでと同様ですが、同時に右3枚目がPVをカバーします。


5、RWがボールを持った場面

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  • PVが両3枚目の間にいるときとほぼ同じです。
  • 左1枚目がマークし、RB側へは行かせないようにします。
  • 右3枚目はCBへの牽制の準備をします。


6、RWからのパスでRBがボールを持った場面

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  • 左3枚目がRBのマークをし、 WP側に抜かせます。
  • 抜いたRBを左2枚目がカバー、左3枚目は下がってるPVをマークします。

 

ダブルポストのシーン

綺麗に守るのは難しい想定で、シンプルな守り方を実践します。

RWがポストに入ったシーンを想定します。

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  • 左2枚目はRBの位置に入ったCBにマンツーマンでつき、LBからパスを出させないようにします。
  • LBに対しては右2枚目が出てLW側に抜かせるようにします。
  • 抜いたLBに対しては右3枚目がカバーにいき、右2枚目は下がって2人目のPVに入ったRWをカバーをします。

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  • このとき、左3枚目はダブルポストのRWにパスが通った場合にカバーに行けるようにしつつ、元のPVへのパスコースを塞ぎます。PVに山なりのパスが出たら左1枚目と2人でPVを抑えます。
  • 左1枚目は、RWへのパスコースを塞ぎつつ、元のPVにパスが通った場合カバーに行けるようにしておきます。

 

 

格上の相手と戦う〜OF戦術〜

格上の相手と戦う際の具体的なOF戦術について考察してみます。

まず概略でも述べましたが、相手の方が平均的に強い想定ですので、綺麗にズラしてシュートなどはなかなか難しいという前提です。

よってここでは、自チームのPVと相手の1枚目DFのマッチアップを作り出して、体格差で勝つ場面をつくるようにします。またその場面をつくるために、ダブルポスト戦術を多用します。

 

※以下、黒い矢印が人の動き、黄色の矢印がボールの動きです

 

WPがダブルポストに入る場面

1、PVがいる側のWPがポストに入ります。

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2、2人目のポスト側のBPが攻めます。この時、サイドが空いた側のBPはサイドに開かず、フローター3人の状態を維持します。

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3、折り返してCBが攻めます。このとき、出来るだけ2人目のポスト側にDFを引っ張ります。

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4、さらにPVがいる側のBPにボールをパスします。パスカットには気をつけましょう。すると、PV側で2:2ができます。

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4-1、2:2ができれば、体格差で勝るPVにパスを通してもよいですし、

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4-2、3枚目が寄ってきたら、PVを経由して、もしくはBPから直接CBにリターンパスをして反対側で数的有利を作れます。

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4-3、相手が前に出て来ず6mに張り付いている場合は、思い切り走りこんでシュートを打ってしまいましょう。

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BPがダブルポストに入る場面

1、PVがいる側のBPがダブルポストに入ります。

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2、2人目のポストがいる側のBPが攻めます。このとき、ダブルポストに入って空いたBPのスペースへWPが上がってきます。

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3、CBにパスし、さらに上がってきたWPまでパスを運べばPV側で2:2ができます。あとはWPがダブルポストに入るパターンと同様に、ポストパスか、CBにリターンパスか、ミドルシュートか、好きなように攻めます。

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3-1、もしWPが強いミドルシュートを打てない場合、CBが2人目のポスト側のBPにパスを出したのち、上がってきたWPとユーゴします。

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3-2、CBの位置でWPがボールを受け、CBにパスを出せば、CBとPVで2:2ができます。

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CBがダブルポストに入る場面

1、CBとPVがクロスします。

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2、クロスの進行方向そのままにダブルポストに入ります。PVはポストに入る流れでBPにパスを出します。

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3-1-1、ここから2通りありまして、まずはボールを受けたBPではない方のBPがCBのポジションに入り、その空いたBPのポジションにWPが上がってくるパターンです。

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3-2-2、これでCB側で2:2ができます。

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3-2-1、もう1パターンは、ボールを受けたBPが一旦逆側のBPにボールを戻し、

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3-2-2、そのままパスを出したBPが空いたCBのポジションに入り、つられるようにWPも上がります。

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3-2-3、あとは、CBの位置に入ったBPから上がってきたWPまでボールを戻せば、2:2ができます。

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この一連の攻めで良いところは、PVが相手の1枚目との体格差を活かせるところや、大人数での連携の必要がない2:2の形をつくれるところです。極論2:2だけ突き詰めればよいわけですから。

逆にこの一連の攻めで難しいところは、フィニッシュとなるPVの6mシュートやBP/WPのミドルシュートが狭めの角度からになりがち、というところです。PVやBP、WPはゴール正面からでなく、斜め45度くらいからのシュートをよく練習しておきましょう。

格上の相手と戦う〜概略〜

ハンドボールで相手チームが格上、つまりチーム力や個々の能力が自分たちよりも相手が優っているとき、どのように戦えばよいのかを考えました。

まず前提として、

  • 自分のチームも相手のチームも、チーム内で突出して強い選手や突出して弱い選手はいない(相手チームのエース1人にマンツーマンをすれば済むといった状況でない)
  • 自分のチームの選手らは相手のチームの選手に比べて、個々の能力(フィジカル、身体能力、テクニック、シュート力など)が平均的に劣っている
  • 自分のチームは相手のチームに比べて、チーム力(OF時の複数人での連携、DFの連動、二次速攻の連携などの完成度)が平均的に劣っている

とします。

つまり全体的に相手チームの方が強いため、何も考えずに試合をすると順当に負けてしまう、ということです。

個人技でダメならチーム力でカバー…としたいところですが、そのチーム力も相手が上ですので、こちらは戦術・戦略・ゲームメイクで上回る必要があります。

 

戦略

あえて分かりきった話からしますが、ハンドボールの試合で勝つということは、試合終了時に相手より点数が高ければよいので、

  1. 自チームがより多くの得点を決める
  2. 相手チームをより少ない得点に抑える

を目指すことになるわけです。要はどちらも同じことを述べており、1はOF重視の見方で2はDF重視の見方ですが、今回は戦略としてOFの方をより重視すべきと考えます。理由は主に以下の2点。

  1. OFは自分たちで決めるしかない(相手DFのミスで得点が決まるということがほとんどない)が一方、DFは相手が勝手に失敗してくれるかもしれない(パスミスやシュートミスをする可能性がある)
  2. 後述の理由によりゲームテンポを落とすべきと考えるが、自分たちの意思でゲームテンポを操れるのはボールを持っているOF時のみ

 DFについては、できるだけ相手のミスを誘うように動き、最後はGKが止めてくれることを祈りましょう。

 

OF

OFについて

ではOFについて考えますと、

  • 得点数 = OF回数 × OF成功率

であるといえます。ですのでより多く得点するには「OF回数」を増やすか、「OF成功率」を上げればいいわけです。

 

「OF成功率」について

具体的なOF戦術については別途まとめようと思いますが、基本的な考え方としては、

  • セットOFでは相手チームの1枚目に自チームのPVをマークさせる形をつくり、そこで勝負もしくはそこを起点にする
  • 速攻はワンマンでの一次速攻ないし明らかに数的有利な状態で攻めれる1.5次速攻以外は行わない、できるかぎり無理せず止める

というものです。

まともにセットOFをすると攻め手がない状況(抜けない、打てない)に追い込まれると思います。ですので各ポジションの個人能力やチーム連携力にどれだけ差があっても、ほぼ確実にこちらが優位に立てる所(自チームのPVと相手1枚目の体格差)を利用します。

速攻については、後述の理由により試合でのOF回数を減らすべきと考えますので、確率の高いシュートを打てる一次速攻のような状況以外は、ボールを止めてじっくりセットOFをすることにします。

 

「OF回数」について

自チームのOF回数だけを増やす方法があれば大いに有効ですが、それはほぼ不可能です。ハンドボールでは得点すると相手チームがボールを保持して再開しますので、結果1試合におけるOFの回数は両チームほぼ同じになります。

仮に、全てのOFで素早く速攻を仕掛けるチームと全てのOFをじっくりとセットで攻めるチームが対戦しても、両チームOFの回数はほとんど変わらないはずです。つまり、自チームのOF回数を増やすと相手チームのOF回数も同時に増えてしまうということです。

ではそれが良いのか悪いのかですが、私は弱い方のチームにとっては単に攻撃回数を増やすのは良く無いと考えます。もしも平均OF成功率が80%のチームと50%のチームがいるとして、1試合で両チーム50回ずつ攻撃すると、おそらく40:25程度のスコアになってしまうでしょう。ただもしこの試合で両チーム3回ずつしか攻撃しないとしたら、0-3で成功率50%のチームが勝つこともあり得ると思います。つまり、両チームの攻撃回数が多ければ多いほど得点数はOF成功率に収束し本来の実力差が出て、少なければ少ないほどばらつきが出る、つまり本来の実力差が反映されない可能性があると考えました。

そのため相手の方が格上・実力のあるチームの場合は、基本的にはゲームテンポを落としてお互いの攻撃回数を少なくすることを目指すべきだと思います。(もちろん、勝敗は単に確率だけできまるものではありませんが、考え方として)

ただし、速攻で素早く攻める場面もあります。それは成功率の高いシュートが打てるとき、つまりフリーの1次速攻や1.5次速攻の場面です。速攻でフリーで打てるシュートは相手のセットOFより成功率が高くなると思いますので、そのような場面ではテンポを気にせずシュートにいきましょう。

 

OFまとめ

総括しますとOFでは

  • 攻撃回数を減らすため、なるべくゲームテンポを落として攻める
  • 必然的にセットOFがメインになるので、勝負どころを決める(PVと相手1枚目)
  • ただし、抜け出してフリーになれる場面では速攻も行う
  • 二次速攻は行わない

 

DF

 DFまとめ

格上の相手と戦うためDF戦術の基本思想は以下のようなものです。(普通にDFする場合も言えることですが)

  • 臨機応変な対応には限界があるので、ある程度ルールに沿って動く
  • 基本的には守れない、なので抜かれてokとする。ただし抜かれる方向だけは限定してカバーで抑える。極論、DFは1:1の場面で相手がステップを踏んだ瞬間に抜かせないと決めた方向に勘で動くくらいのイメージ
  • なるべく相手のOFを乱すようにして、できればパスミス、シュートミスを誘う
  • 全ての DFの場面を通じて、ワンマン速攻を狙っていく(特に1枚目と2枚目)

GK

格上と対戦する場面ではGKの調子が良いことが必須となります。最近では2019WCの日本vsスペイン戦や2018Fianl4でのPSGvsHBC Nantesの試合など、下馬評を覆す内容となった試合では共通してGKが絶好調でした。

そのためには事前に入手できる情報があれば相手選手の得意コースなどを研究し、このようなHP(Handball Goalkeeper Coaching)などから最新のトレーニングや理論を取り入れ、さらに DFとの連携を確認するなど日々の研鑚は欠かせません。そして試合当日には爆発的なパフォーマンスを発揮出来ることを祈りましょう。

 

 

【論文翻訳】DFにおける「ゾーンプレス」と「二重化」の可能性について

新しいDFのシステムについて書かれた論文を訳しました。

Pokrajac Branislavという、ポルトガルのハンドボールチームの監督をしていた元セルビア代表のハンドボール選手が、2016年のマスターコーチ会議でプレゼンしたものです。

資料がスライドしかないため限られた情報ですが、内容はわかるかと思います。また、ゾーンプレスも二重化も面白そうな内容です。ぜひ一度実戦で使ってみたいと思います。

(元記事→https://members.ehf.eu/community/activities/download.ashx?reason=ehfcanFile&id=2532

 

〜〜〜以下、論文翻訳〜〜〜〜


ハンドボールには3つのタイプのDFがあります。

  • ゾーンDF
  • マンツーマン(プレス)DF
  • それらを組み合わせたDF

試合の中では色々なゾーンDFがみられます(6:0、5:1、3:2:1など)。また、場合によっては組み合わせたDFもみられます(5+1など)。ただし、マンツーマン(プレス)DFはほとんどみられません。(選手の個人DF力を伸ばすための高度な練習をするときくらいです)。

バスケットボールではよく使用され有効であるのに、ハンドボールではほとんど使用されない、組み合わせ型のDFがあります。それが、ゾーンプレスです。

なぜ私たちはハンドボールでゾーンプレスを使用しないのでしょうか?私たちには、バスケットボール以上にそれを使うべき理由があります。

  • ハンドボールにはゴールキーパーエリアがありコートプレーヤーは中に入れないが、バスケットボールではコートを全て使える
  • ハンドボールでは5ファウル退場がないので、選手を減らすことなくもっと多くのファウルができる
  • バスケットボールではコートのどこからでもシュートを打つことができるが、ハンドボールでは6mから11~12mあたりの間からしかない

では、ハンドボールではどのようにゾーンプレスを行えばよいのでしょうか?

 

ゾーンプレスの仕組み

(以下、点線がボールの軌道で実戦が選手の軌道です)

  • シュートエリア(6~12m)でアグレッシブに守ります
  • 相手OF選手と向き合う位置取りをし続けるため、常にではなくとも「より強い」方を締めます。

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  • ボールが遠いときは距離を開け、ボールが近い(ないしマークしてる相手が持っている)ときは距離を詰めます。

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  • もしBPがポジティブチェンジをしてきたら、DFはスイッチ(チェンジ)します。

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  • もしBPが6m側へ入ってきたら、それをマークしてるDFがついていきます。BPが戻ったらDFも一緒に戻ります(その時点でコートのどこ側にいるかは全く気にしなくてよいです)。

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  • もしWPが6m側へ入ってきたら、2つの選択肢があります。a)背の高い選手がPVをマークし、b)もう1人がWPをマークします。WPが戻った場合は、そのままDFもついていきます。

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DFの「二重化」

「二重化」はDFシステムではなく、どのDFシステムでも使える戦術アイデアで、6:0で使うのが最も実用的です。

基本的な考え方としては、WPプレーヤーに3秒間パスさせないようにするものです。通常、PVのいる方と反対側で「二重化」を使用します。要所で突然使用するのがよく、常にその形で闘うものでありません。「二重化」の後にもしOF側が攻撃を継続してきた場合、通常のDFに戻します。

 

(以下、点線がボールの軌道で実戦が選手の軌道です)

  • DFが6:0でBPが攻めてこない場合*

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*LBがLWにパスを出すと同時に、右2枚目と右1枚目でLWをマークし、右3枚目がLB、左2枚目がCBへのパスをカットできる位置に待機、左1枚目はRBとRWどちらにパスが出てもカットできる位置に待機

 

  • DFが6:0でBPが攻めてくる場合*

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*LBが攻めてくるので右2枚目が対応のち、LWにパスが出ると同時に、右2枚目はパスに合わせてLW側へ移動、右1枚目とLWをマークする。右3枚目がLB、左2枚目がCBへのパスをカットできる位置に待機、左1枚目はRBとRWどちらにパスが出てもカットできる位置に待機

 

  • DFが5:1の場合*

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*LBが攻めてきたのを右2枚目が対応のち、LWにパスが出ると同時に、右2枚目はパスに合わせてLW側へ移動、右1枚目とLWをマークする。トップ DFがLB、左2枚目がCBへのパスをカットできる位置に待機、左1枚目はRBとRWどちらにパスが出てもカットできる位置に待機

 

  • DFが3:2:1の場合(5:1と同じになる)*

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*LBが攻めてきたのを右2枚目が対応のち、LWにパスが出ると同時に、右2枚目はパスに合わせてLW側へ移動、右1枚目とLWをマークする。トップ DFがLB、左2枚目がCBへのパスをカットできる位置に待機、左1枚目はRBとRWどちらにパスが出てもカットできる位置に待機

【記事翻訳】サイドシュートのレパートリーについて

IHF戦術解析のWPについて書かれた記事を訳しました。

シュートレパートリーについては目新しいことはありませんが、まとまった映像なので参考になります。またサラッと書かれてましたがシュートに行く際の片手キャッチは重要なスキルかと思います。パスが多少乱れても、片手キャッチができればジャンプまでの助走を崩さずに済みますので。

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(元記事→Details

 

〜〜〜以下、記事翻訳〜〜〜〜

 

By Paul Landuré, IHF CCM Member and Analyst


近年、ハンドボールの進化がWPやwingというポジション自体にも影響を与えています。どのチームにとっても、良いWPなしにトップレベルまで登り詰めるのは非常に難しいです。

昨年、私たちが確認できた必要な能力は以下のとおりです。

  • 非常に多彩でトリッキーなシュートレパートリー
  • wingポジションからシュートに行く際、リスクを取ってでも片手キャッチで対応する
  • よく鍛えられたダッシュ力とジャンプ力

WPの最も重要な能力は得点力です。WPはしばしば相手GKに応じて3~4本の得意シュートを使い分けますが、相手GKにもシュートをするWPの強みや得意シュートがバレている中で、最も決定率の高いシュートを使用しなくてはなりません。


ビデオ1:クイックジャンプシュート

WPがジャンプ直後のGKが驚くようなタイミングでシュートを放ち、どうやってシュートを止めるかを考える時間をGKに与えていません。

ビデオURL:Dartfish.tv - fast jump shot of the wing player


ビデオ2:狭い角度からのシュート

戦術的、技術的なシュート選択肢が限定され、何ができるかはWPのジャンプ力にかかってきます。このようにGKの得意な狭い角度で勝負することになった場合に備え、WPはテクニックを活かした技をいくつか持っていなくてはなりません。

ビデオURL:Dartfish.tv - wing: outside close shooting angle


ビデオ3:フェイントをかけてのシュート

WPは狭い角度からのシュートでも様々なシュートテクニックを使用します。例えば、隅へのシュート、バウンドシュート、フェイントなどです。鍛えられたジャンプ力が、着地する前にこれらのシュートを打てるだけの滞空時間を可能にします。

ビデオURL:Dartfish.tv - wing shot with feints


ビデオ4:スピンシュート

Abalo選手(フランス)やDivirob選手(ロシア)のような「達人」から繰り出されるスピンシュートは、WPのシュートの中で最も見せ場となるシュートです。

ビデオURL:Dartfish.tv - wing spin shots

【記事翻訳】Mikkel Hansen Impact of the Player of the Match

IHF戦術解説の、Mikkel Hansen選手のすごさを解説した記事を訳しました。

アシスト、9mシュート、7mシュートがどれも素晴らしいですね。

このうち1つでも2つでもプレーを真似してみると、非常に有効かもしれません。もちろん我々はHansen選手ではないので真似したところで本物には遠く及ばないですが、逆に私たちが普段試合で相手にする相手DFもLuka Karabatic選手ではないですし、相手GKだってOmeyer選手でもないわけです。皆さんがプレーしている環境によりますが、本物の劣化版物真似だって十分通用する可能性があるわけで、このようなワールドクラスの技術を真似して取り入れていくのは非常に重要だと思います。

f:id:bechabecha:20190212010245j:image

(元記事→Details

 

〜〜〜以下、記事翻訳〜〜〜〜


By Paul Landuré, IHF CCM Member and Analyst


ミケルハンセン選手が予選ラウンドのグループCの最終試合、デンマークvsノルウェー戦で14得点を決めました。予選グループ首位を決定づけたこの試合で彼はthe Player of the Matchに選ばれました!ハンセン選手はデンマークが30:26(17:14/13:12)で勝利したこの試合で、非常に重要な役割を果たしていました。57分間の出場時間で明確な成績を残しています。

彼は以下のとおり18本のシュートで14得点しました。

  • 7mで5本中5得点
  • カットインで2本中2得点
  • 9mで10本中6得点
  • 6mで1本中1得点

大会開始直後はかなり控えめだったハンセン選手ですが、デンマークvsノルウェーの試合でその優秀さを見せつけ、試合の流れと結果に影響を与えました。彼はBPとしてのレパートリーをマスターしています。特徴的なシュートの際の圧倒的な動きのスピードは未だに健在で、1・1の状況で彼を有利にしています。ここ数年で、ハンセン選手はその技術や戦術レパートリーをより一層発展させ、1・1の能力をマスターしています。彼はまた、7mシュートの最高のスペシャリストで、それが彼のシュート決定率を非常に良いものに維持している要因です。


ビデオ1:レベルの高いアシスト

素早く、正確で、効果的、それがハンセン選手のパス能力で、しばしばWPやPVに絶好のシュート機会をつくるようなパスも出します。DF選手にとってはハンセン選手を抑えようとしながらそのパスも止めようとするのは非常に困難です。PVはしばしばフリーなスペースでパスを受けており、それによりどのようにシュートまでいけばよいかPVははっきりわかります。

ビデオURL:Dartfish.tv - Assists'Hansen


ビデオ2:シュート体勢 -ミケルハンセン選手のベスト

ハンセン選手はLBでのプレーが多いですが、CBやRBでプレーするのも珍しくはありません。彼はしばしばボールを保持した状態から攻め始め、シュートするのに広いスペースや良いアシストを必要としません。ハンセン選手の最も印象的な能力は2~3ステップでの驚きのスピードと、正確さを兼ね備えたexplosivenessなシュートです。彼のシュートはいつも「explosive」で、DFはいつシュートが来るか予測できません。GKにとってもまたハンセン選手のシュートがどこにいつ来るかわかりません。

ビデオURL:Dartfish.tv - Hansen's main shots situations


ビデオ3:芸術的な7mシュート

ハンセン選手は名の知れた才能溢れるGKとの勝負に際し、いつも彼らを驚かせ、打ち負かそうとします。ハンセン選手は多彩なシュートのレパートリーを持っており、さらに高速でなんどもフェイントをかけるため、一流のGKですら体勢を崩してしまいます。

ビデオURL:Dartfish.tv - Hansen's 7m situations